
ベトナムで仕事をしている方、出張中の方、あるいはベトナム在住の日本人の方から、「ChatGPTが開けない」「エラーが出て使えなかった」という話をよく耳にします。ベトナムは急速なデジタル化を進めている国で、ITエンジニアやビジネスパーソンがAIツールを活用したいというニーズは非常に高いにもかかわらず、ChatGPTへのアクセスが安定しない、あるいは完全に使えないという状況が生まれることがあります。
私自身もベトナム出張中にChatGPTを開こうとして「OpenAI unavailable in your country」というエラー画面に直面し、「なぜこの国だけ?」と困惑した経験があります。急ぎで文章を作成したかった場面だっただけに、あのときの焦りはかなりのものでした。
この記事では、ベトナムでChatGPTにアクセスしにくい・できない理由を正確に整理した上で、NordVPNをはじめとするVPNを使うことでどのようにアクセスできるようになるのかを解説します。また、VPN利用の注意点や、現在のベトナムにおけるChatGPTの最新状況もあわせてお伝えします。
ベトナムでChatGPTにアクセスできない・しにくい理由
まず、なぜベトナムからChatGPTにアクセスできない、または不安定になるのかを理解しておくことが大切です。これは単純な一つの理由からではなく、いくつかの要因が絡み合っています。
理由1:OpenAI側がベトナムを正式サービス提供国から除外していた経緯
ChatGPTのサービスを提供するOpenAIは、サービスの展開を国・地域ごとに段階的に行っています。ベトナムは長らくOpenAIの正式サービス対象国に含まれておらず、ベトナムのIPアドレスからアクセスしようとすると「ご利用の国ではサービスを提供していません」というエラーが表示される状態が続いていました。
この状況は時期によって変化しており、2023年11月頃からベトナムからのアクセスが可能になったという報告が複数あります。さらに2025年10月にはOpenAIがベトナムで「ChatGPT Go」という月額4ドルの手頃なサブスクリプションプランを正式提供開始し、ベトナムが正式なサービス提供国として位置づけられつつあることが確認されています。しかしアクセスの安定性という面では、地域・時期・ネットワーク環境によって「使えないケース」が引き続き報告されています。
理由2:ベトナム政府のインターネット規制の影響
ベトナムは2018年にサイバーセキュリティ法を施行し、インターネット上の情報管理に関する規制を強化してきた国です。さらに2024年12月には新たな政令(第147/2024/ND-CP号)が施行され、インターネットサービス・SNS・オンラインコンテンツに関する規制が更新されています。YouTubeやFacebook、TikTok、Googleといった海外の大手プラットフォームも、この規制の適用対象として位置づけられています。
ChatGPTのような高度なAIサービスについても、ベトナム政府がその利用に一定の関心を持っていることは確かであり、状況によってはアクセスが不安定になる要因の一つとなっています。
理由3:ネットワーク環境によるアクセスの不安定さ
ベトナム国内では、利用するISP(インターネットプロバイダ)やネットワーク環境によって、ChatGPTへのアクセスの可否が異なることがあります。ホテルのWi-Fiでは使えなかったが、別の通信環境では使えたというケースや、特定の地域では安定してアクセスできるが別の地域では弾かれるというケースも報告されています。これはベトナム国内のネットワークインフラが一律ではなく、ISPごとのルーティングや設定の違いが影響している可能性があります。
理由4:アカウント作成時の電話番号認証の壁
ChatGPTを使うためにはOpenAIのアカウントが必要であり、アカウント作成時に電話番号によるSMS認証が求められます。この電話番号がOpenAIの対象国のものでないと認証が通らないため、ベトナムの電話番号しか持っていない場合にアカウント作成自体が難しいという問題があります。これは単にアクセスできないという問題とは別に、初回登録のハードルとして存在しています。
実際にベトナムでChatGPTにアクセスできなかった体験談
私が体験した出張時の話をもう少し詳しくお伝えします。ホーチミンのホテルでノートパソコンを開き、いつものようにChatGPTのサイトを開こうとした瞬間、英語のエラーメッセージが表示されました。「OpenAI’s services are not available in your country」という一文を見たとき、最初はサイトの一時的な不具合かと思い、ページを更新したり、別のブラウザを試したりしましたが、状況は変わりませんでした。
急ぎで日本語の長文メールを作成しなければならなかったのですが、ChatGPTが使えない状態で一から書き始めると時間がかかってしまいます。その日は結局、スマートフォンのデータ通信を使って別の方法で対処しましたが、「なぜ日本では当たり前のように使えるものが、国を移動しただけで使えなくなるのか」という違和感と不便さは、強く記憶に残りました。
後日、同じ状況に遭遇したときにVPNを試してみたところ、VPNで日本のサーバーに接続した状態でChatGPTを開くと、エラーメッセージが出ることなく通常通りの画面が表示されました。その差は一瞬で、「なんだ、こんなに簡単に解決できるのか」という驚きと、「もっと早く試しておけばよかった」という気持ちが同時にありました。
VPNでChatGPTにアクセスできる仕組み
なぜVPNを使うとベトナムからChatGPTにアクセスできるようになるのか。この仕組みを理解しておくと、どのVPNを選べばいいかの判断にも役立ちます。
IPアドレスによる地域判定の仕組み
ChatGPTを含むウェブサービスは、アクセスしてきたユーザーのIPアドレスを確認することで「どの国からのアクセスか」を判定しています。ベトナムのネットワークから接続すると、ベトナムに割り当てられたIPアドレスが使われるため、OpenAIのシステムが「ベトナムからのアクセス」と判断し、制限を適用します。
VPNでIPアドレスを変える
VPNを使うと、あなたの通信はVPNサーバーを経由してインターネットに出ていきます。日本のVPNサーバーに接続した場合、ChatGPTから見るとアクセス元は「日本のIPアドレス」となります。日本はOpenAIの正式サービス提供国であるため、制限がかかることなく通常通りChatGPTにアクセスできます。
つまり、ベトナムにいながら日本のVPNサーバーに接続することで、「日本からアクセスしているユーザー」として認識されるため、ベトナムからのアクセス制限を回避できるという仕組みです。
通信の暗号化という付加価値
VPNはIPアドレスの変更だけでなく、通信を暗号化するという機能も持っています。ベトナムのようにインターネット規制が存在する国では、通信の内容をISPや政府機関が監視する可能性があります。VPNで通信を暗号化することで、第三者があなたの通信内容を傍受しにくくなるという、セキュリティ面でのメリットも同時に得られます。
なぜNordVPNがベトナムでのChatGPT利用に向いているのか
VPNサービスには多くの選択肢がありますが、ベトナムでのChatGPTアクセスという用途において、NordVPNが特に向いている理由をいくつか整理します。
理由1:世界最大規模のサーバー数と対応国の多さ
NordVPNは世界中に非常に多くのサーバーを展開しており、日本のサーバーも豊富に用意されています。ベトナムからChatGPTを使うには日本のサーバーに接続すればよいのですが、日本サーバーの台数が多いことで利用者が分散され、接続の安定性が保たれやすいです。「日本サーバーに接続したが繋がりにくい」というときも、別の日本サーバーに切り替えれば多くの場合改善します。
理由2:独自プロトコル「NordLynx」による高速接続
NordVPNはWireGuardベースの独自プロトコル「NordLynx」を採用しており、VPN接続時の速度低下を最小限に抑えることができます。ChatGPTのような対話型AIサービスでは、入力に対する応答速度が体験の質に直結するため、VPN経由でも遅延を感じにくいという点は実用的な強みです。
理由3:独立した第三者監査によるノーログポリシーの証明
NordVPNはPricewaterhouseCoopersなどの世界的な監査機関による独立した監査を定期的に受け、ログを記録しないというノーログポリシーの遵守が外部から証明されています。ベトナムのようにインターネット規制が存在する環境でVPNを使う場合、VPN提供会社があなたの接続履歴をどう扱うかは重要な問題です。監査で証明されたノーログポリシーは、「主張するだけ」のサービスとは信頼性が異なります。
理由4:キルスイッチ・DNSリーク保護などセキュリティ機能が充実
NordVPNにはキルスイッチ(VPN接続が切れた際にインターネット接続を自動遮断する機能)・DNSリーク保護・WebRTCリーク保護など、VPN利用時のセキュリティリスクへの対策機能が搭載されています。ベトナムのような環境でVPNを使う場合、接続が一瞬切れた隙に本来のIPアドレスが漏れるというリスクを防ぐためにも、これらの機能は重要です。
理由5:アプリが使いやすく初心者でもすぐ使い始められる
NordVPNのアプリはシンプルなUI設計で、「日本を選んで接続ボタンを押す」という操作だけでVPN接続が完了します。VPN初心者の方でも迷わず使い始められる点は、出張先で急いで設定しなければならない場面での実用的な強みです。
重要な注意点
VPNを利用したChatGPTへのアクセスについては、OpenAIの利用規約・ベトナムの法令・各国のサイバーセキュリティ関連法規が関係する場合があります。ベトナムではサイバーセキュリティ法や関連政令が整備されており、VPNの使用に関する規制が今後変化する可能性があります。利用に際しては各サービスの利用規約・現地の法令をご自身でご確認の上、ご自身の判断と責任のもとでご利用ください。本記事は個人の体験と公開情報に基づく情報提供を目的としており、特定の行為を推奨するものではありません。
VPNを使ってベトナムからChatGPTにアクセスする手順
具体的な手順を段階的に説明します。
ステップ1:NordVPNに契約してアプリをインストールする
NordVPNの公式サイトから契約し、スマホまたはパソコンにアプリをインストールします。インストール自体は通常のアプリと変わらない手順で完了します。
ステップ2:アプリを起動して日本のサーバーを選択する
NordVPNのアプリを起動し、接続先として「日本」を選択します。地図上をタップまたはサーバーリストから「Japan」を選ぶだけで、自動的に最適な日本サーバーに接続されます。
ステップ3:接続完了後にChatGPTを開く
VPN接続が確立したことを確認してから、ブラウザでChatGPTのサイトを開きます。接続が完了していれば、エラーメッセージが表示されることなく通常の画面が開きます。
ステップ4:使用中に接続が不安定な場合はサーバーを切り替える
日本サーバーに接続しているにもかかわらず動作が重い、または接続できない場合は、一度接続を切り、別の日本サーバーに再接続することで改善することが多いです。
ベトナムのChatGPT最新状況について
最新情報として確認されている状況をお伝えします。2023年11月頃からベトナムからのChatGPTアクセスが緩和されたという報告があり、2025年10月にはOpenAIがベトナムで「ChatGPT Go」という新サブスクリプションプランの提供を開始しました。これはOpenAIがベトナムを正式なサービス提供対象として位置づける方向に進んでいることを示しています。
しかし状況は引き続き流動的であり、利用するネットワーク環境・時期・アカウントの状態によってアクセスできないケースが発生する可能性があります。「現在は使えている」という状況が永続的に保証されているわけではないため、ベトナムでChatGPTを業務上活用したい方にとって、VPNを手段として持っておくことは引き続き実用的な選択です。
ベトナムでChatGPTを使う場面での活用例
ベトナムで仕事をしている方・出張している方が、ChatGPTを活用できる場面は幅広くあります。
日本語の文章作成・校正という用途では、長文のメール・報告書・提案書などを素早く作成するのにChatGPTは非常に有用です。現地のスタッフとのコミュニケーションで翻訳支援として使う場面でも、ベトナム語と日本語・英語の間の翻訳補助として活用できます。また、現地での調査や情報収集の補助、コードの作成・デバッグといったITエンジニアの業務でも、ChatGPTは強力なツールになります。こうした業務上の必要性から、ベトナムでChatGPTを確実に使える環境を整えておくことの価値は大きいと感じています。
改善後の変化:VPNを持ち歩く習慣ができてから
あの出張での失敗を機に、VPNを契約して以来、海外出張時には必ずVPNをセットアップした状態でデバイスを持ち出すようになりました。ベトナムだけでなく、その後訪れた他のアジア各国でも、ホテルのWi-Fiでは特定のサービスが使えないというケースに何度か遭遇しましたが、VPNを使えばほぼ問題なく解決できるようになりました。
特に感じているのは、「使えるかどうか不安」という状態でのストレスがなくなったことです。ベトナムでChatGPTを開こうとして「またエラーが出るかな」とドキドキしなくて済む。当たり前のことのように聞こえますが、業務の場面でツールが使えないというストレスは思っている以上に消耗するもので、それが解消されたことの効果は地味に大きいと感じています。
おすすめVPN3選
ベトナムでのChatGPT利用を含む、海外での安定したVPN利用に向けておすすめのサービスを3つ紹介します。
ベトナムでのChatGPT利用に最も向いている「NordVPN」
前述の理由のとおり、NordVPNは世界最大規模のサーバー数・独自の高速プロトコル・第三者監査済みのノーログポリシー・充実したセキュリティ機能を持ち、ベトナムからのChatGPT利用という用途において最もバランスの取れた選択肢です。日本サーバーへの接続安定性・速度・セキュリティのすべてで高い評価を受けているサービスです。
NordVPN[公式サイト]複数デバイスをまとめて保護したい方に「Surfshark」
Surfsharkは1契約で接続台数に制限なく使えるため、スマホとパソコンを両方持って出張するという方に向いています。月額費用も他の主要VPNより抑えめで、WireGuardプロトコル対応・DNSリーク保護・キルスイッチ機能も搭載しています。コストを抑えながら複数デバイスをカバーしたい方への選択肢です。
SurfShark[公式サイト]速度を最優先したい方に「ExpressVPN」
ExpressVPNは通信速度の速さで多くのレビューサイトから高い評価を受けています。ChatGPTとの対話のような速度・レスポンス感覚が体験の質に直結する用途において、独自プロトコル「Lightway」による高速接続が強みを発揮します。操作もシンプルで初心者にも扱いやすい設計です。
ExpressVPN[公式サイト]よくある疑問について
まず「VPNを使えばアカウント作成もできるのか」という点についてです。VPNで日本のIPアドレスに変えることでアクセス自体は可能になりますが、アカウント作成時の電話番号SMS認証には、OpenAIが対応している国の電話番号が必要です。日本の電話番号を持っている方は問題なく認証できます。ベトナムの電話番号しかない場合は、日本の仮想電話番号サービスを活用するという方法が知られていますが、各サービスの利用規約を事前にご確認ください。
次に「ベトナムでVPNを使うことは合法なのか」という点についてです。ベトナムではVPNの利用に関する明確な禁止規定は設けられていませんが、2018年のサイバーセキュリティ法や2024年施行の新政令により、インターネットサービス全般への規制が強化されています。状況は変化する可能性があるため、最新の情報を現地の法律専門家や公的機関の情報から確認することをおすすめします。
最後に「ベトナム以外のアジアの国でもChatGPTが使えないことがあるのか」という点についてです。ChatGPTはOpenAIのサービス展開状況・各国の規制・ネットワーク環境によってアクセスが制限される国が複数存在します。中国・北朝鮮・イランなどでは全面的な制限があり、その他の国でも部分的な制限や不安定なアクセスが発生するケースがあります。海外出張・旅行が多い方にとって、VPNを常備しておくことは地域を問わず有用な習慣です。
まとめ
ベトナムでChatGPTにアクセスできない・しにくい状況は、OpenAI側のサービス展開状況・ベトナムのインターネット規制・ネットワーク環境の違いという複合的な要因から生まれています。2025年現在、状況は改善傾向にあるものの、依然として不安定なケースが報告されており、確実にChatGPTを使いたい場面ではVPNが有効な解決策になります。
NordVPNは日本サーバーへの安定した接続・高速なプロトコル・第三者監査済みのノーログポリシー・豊富なセキュリティ機能を持ち、ベトナムからのChatGPT利用という用途において信頼できる選択肢です。VPN利用に際しては各サービスの利用規約と現地の法令をご確認いただいた上で、ご自身の判断で活用していただければと思います。この記事が、ベトナムでChatGPTを使いたいという方の参考になれば幸いです。


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