
「VPNをオンにしたら、なんかネットが重くなった……」
これは多くのVPNユーザーが感じる最初のストレスだ。動画を再生しようとしたらバッファリングが止まらない。Zoomでビデオ会議を始めたら映像がカクカクする。ゲームのpingが跳ね上がる。「VPNを使うとこんなに遅くなるなら、使わないほうがマシじゃないか」と思い始めた人もいると思う。
でも、ちょっと待ってほしい。その遅さは「VPNを使っているから仕方ない」ではなく、「原因があって、対処できる」ことがほとんどだ。
実際に試してみた体験として、以前使っていたVPNで夜になると動画が止まって困っていたが、プロトコルをWireGuardに変えてサーバーを切り替えたら、同じ時間帯でも問題なく再生できるようになった。設定を変えるだけで、ここまで変わるのかと驚いた。
この記事では、VPNが遅くなる原因を整理して、今すぐ試せる改善策を8つまとめた。それでも遅い場合の「VPN乗り換え」という根本対策についても、正直に書く。
まず確認:VPNを使うと速度が落ちるのは「仕様」ではない

VPNを使うと速度が多少落ちることはある。通信が暗号化されてVPNサーバーを経由するぶん、距離と処理の負荷が加わるからだ。ただし「多少落ちる」は正しいが、「動画が止まる・ゲームが遅延でプレイ不能・Zoomがカクつく」レベルの遅さは、正常な状態ではない。
品質の高いVPN(NordVPN・Surfshark・ExpressVPNなど)を正しく設定して使えば、速度低下は10〜20%程度に収まることが多い。体感的にはほぼ気にならないレベルだ。それ以上遅くなっているなら、原因があるということだ。
VPNが遅くなる6つの原因
原因① サーバーが混雑している
夜の20時〜24時は世界中のVPNユーザーがアクセスを集中させるピーク時間帯だ。人気のサーバー(特定の国・都市)に負荷が集中すると、一人ひとりが使える帯域が狭くなって速度が落ちる。「昼間は速いのに夜になると重くなる」という場合、これが原因のことが多い。
原因② 接続しているサーバーが遠すぎる
VPNサーバーまでの物理的な距離が長いほど、通信の往復時間(レイテンシ)が増える。日本からアメリカのサーバーに繋ぐと、データが地球の反対側を往復するため、ping値が大きく上がって速度低下が顕著になる。特に目的のない海外サーバーに繋いでいる場合は、近距離のサーバーに切り替えるだけで大幅改善することがある。
原因③ プロトコルが重い
VPNの「プロトコル(通信規格)」によって速度は大きく変わる。OpenVPNはセキュリティが高いが処理が重く速度が落ちやすい。一方WireGuard・NordLynx・Lightwayなどの新世代プロトコルは軽量設計で速度低下が少ない。デフォルト設定がOpenVPNになっているVPNでは、プロトコルを変えるだけで劇的に速度が改善することがある。
原因④ 元の回線・ルーターが遅い
これは見落としやすい原因だ。VPNをオフにした状態でも回線自体が遅い場合、VPNのせいではなく回線・ルーターの問題だ。古いルーターはVPN通信の暗号化処理に対応しきれず、ボトルネックになることがある。まずVPNをオフにして速度を計測してみよう。
原因⑤ デバイスのスペックが低い・バックグラウンドアプリが多い
VPNの暗号化処理はデバイスのCPUを使う。古いスマホや低スペックのPCでは、この処理が追いつかずに速度低下につながる。バックグラウンドで複数のアプリが動いていたり、メモリが不足していたりすることも原因になる。
原因⑥ VPN自体の品質が低い
これが根本的な原因であることも多い。格安VPNや無料VPNはサーバー数が少なく・性能が低く・メンテナンスが行き届いていないことが多い。サーバーが少ないと一台あたりの負荷が高くなり、どの時間帯でも速度が遅い状態になりやすい。この場合は設定を工夫しても限界がある。
体験談:夜になると動画が止まって限界だった話
以前使っていたVPNは、昼間はそれほど気にならなかった。でも夜の21時を過ぎると、YouTubeを開くたびにぐるぐるとローディングが回り続ける。5秒再生されては止まり、また5秒再生されては止まる。イライラしながらリロードを繰り返したが、改善しない。VPNをオフにしたら普通に再生された。
「これ、夜だけサーバーが混んでるんだな」と思って、まずサーバーを変えてみた。同じ国の別のサーバーに切り替えたら、少し改善したが完全には解決しなかった。次にプロトコルをOpenVPNからWireGuardに変えてみた。これが効いた。同じ夜の時間帯でも、動画がほぼバッファリングなしで再生されるようになった。
それでもたまに重くなる夜があって、そのたびにサーバーを切り替えていた。結局そのVPNは速度の質として限界があると判断して、NordVPNに乗り換えた。乗り換えてから「夜だから重い」という悩みはほぼなくなった。サーバー数が多いほど混雑が分散されるということを、身をもって実感した経験だ。
今すぐ試せる速度改善策8つ:順番に試してほしい
改善策① 接続するサーバーを変える
最も手軽で、効果が出やすい対策だ。今使っているサーバーから別のサーバーに切り替えてみよう。同じ国内でも複数のサーバーがある場合が多いので、別のサーバーに切り替えるだけで混雑を避けられることがある。特に「夜になると遅くなる」という場合はこれを最初に試してほしい。
切り替えの目安は、現在の接続速度が普段の半分以下に落ちていると感じたとき。VPNアプリのサーバーリストから、同じ国の別のサーバーを選択するだけで完了する。
改善策② できるだけ近距離のサーバーに繋ぐ
特別な理由がない限り(海外コンテンツを見たい、特定の国のIPが必要など)、できるだけ物理的に近いサーバーに繋ごう。日本在住なら日本・韓国・シンガポールのサーバーが速度面で有利だ。何となく「アメリカ」を選んでいた場合は、日本サーバーに変えるだけで大幅な改善が見込める。
改善策③ プロトコルをWireGuard系に変更する
これが設定変更の中で最も効果が大きい対策のひとつだ。VPNアプリの設定画面を開いて、プロトコルの項目を確認しよう。OpenVPNになっている場合は、WireGuard(Surfshark)・NordLynx(NordVPN)・Lightway(ExpressVPN)に切り替えてみよう。
WireGuard系プロトコルはコードが軽量で処理が速く、速度低下を最小限に抑えられる設計だ。プロトコルを変えるだけで「別のVPNに乗り換えたのか」と思うくらい速度が改善するケースもある。
改善策④ 使う時間帯をずらす
サーバー混雑が原因の場合、使う時間帯を変えるだけで改善することがある。夜20時〜24時はピーク時間帯で混雑しやすい。早朝や昼間に同じサーバーで試してみると、速度の差を実感できるはずだ。毎日夜に使う必要がある場合は、時間帯改善では根本解決にならないので、他の対策と組み合わせよう。
改善策⑤ VPNアプリとデバイスを再起動する
地味に見えるが、意外と効果がある対策だ。VPNアプリを長時間使い続けるとキャッシュが溜まったり、接続品質が徐々に劣化することがある。まずアプリを完全に終了して再起動してみよう。それでも改善しなければ、デバイス自体を再起動する。「また遅くなってきた」と感じたら、まずこれを試してほしい。
改善策⑥ スプリットトンネリングを活用する
「スプリットトンネリング」という機能を使うと、特定のアプリや通信だけVPN経由にして、それ以外は通常の回線を使うという設定ができる。全通信をVPN経由にするより負荷が減るため、速度が改善することがある。
たとえば「動画配信サービスはVPN経由、普通のウェブ閲覧は通常回線」という設定にすれば、VPNの保護が必要な部分だけに絞って使える。NordVPN・Surfshark・ExpressVPNはいずれもこの機能に対応している。
改善策⑦ 有線LANで接続する
Wi-Fi経由でVPNを使っている場合、Wi-Fi自体の不安定さや電波の弱さが速度低下の原因になっていることがある。有線LANケーブルを使ってPCを直接ルーターに繋ぐと、Wi-Fiの不安定さが解消されて速度が改善するケースがある。特に「Wi-Fiルーターから離れた部屋で使っている」という場合は試してみる価値がある。
改善策⑧ キャッシュをクリアしてアプリを再インストールする
長期間使ったVPNアプリはキャッシュや一時ファイルが溜まって動作が重くなることがある。スマホなら「設定→アプリ→VPNアプリ→キャッシュをクリア」、PCならアプリをアンインストールして再インストールを試みよう。環境がリセットされて速度が戻るケースがある。
改善策を試す順番と確認ポイント
上記の改善策を試すとき、手当たり次第にやると何が効いたのかわからなくなる。以下の順番で試して、その都度速度を計測して記録しておくと効率的だ。
まずVPNをオフにして速度を計測する(基準値の確認)。次にVPNをオンにして速度を計測する(現状の把握)。その後①サーバー変更→③プロトコル変更→②近距離サーバー選択→⑤再起動→⑥スプリットトンネリング→⑦有線LAN→⑧再インストールの順に試して、その都度速度を計測する。Speedtest.netやFast.comなど無料の速度計測サイトを使えば、数値で比較できる。
それでも遅い場合:VPN自体の品質が問題の可能性
上記の改善策をすべて試しても速度が改善しない場合、使っているVPN自体の品質が根本的な原因である可能性が高い。特に格安VPN・無料VPNを使っている場合はこのパターンになりやすい。
サーバー数が少ない・サーバーの性能が低い・メンテナンスが行き届いていない。こういったVPNは設定をいくら工夫しても、速度の上限がそもそも低い。どれだけ改善策を試しても「動画が止まる・Zoomがカクつく」という状況が続く場合は、VPN自体の乗り換えを真剣に検討する時期だ。
目安として、NordVPN・Surfshark・ExpressVPNのような大手VPNへの乗り換えで速度問題が解決するケースは非常に多い。30日間の返金保証があるので、今使っているVPNを解約する前に並行して試してみることをおすすめする。
速度問題を解決するおすすめVPN3選
【速度改善No.1候補】NordVPN|NordLynxで速度低下わずか3%の実績
「VPNが遅い」という問題を根本から解決したいなら、まずNordVPNを試してほしい。独自プロトコル「NordLynx」(WireGuardベース)は、複数の独立した速度テストで速度低下率わずか3%という実績が確認されている。他社VPNが16〜24%の低下を記録する中でのこの数字は、圧倒的だ。
世界111カ国に6,000台以上のサーバーを展開しているため、夜のピーク時間帯でもサーバーの混雑が分散されやすい。「どのサーバーを選んでも重い」という状況になりにくいのが、サーバー数の多さがもたらす実際のメリットだ。近距離(日本・韓国・シンガポール)・遠距離(欧米)いずれのサーバーでも安定した速度が出ることが多く、「昼は速いのに夜は遅い」という問題が大幅に改善される可能性がある。
スプリットトンネリング・キルスイッチなど速度と安全を両立するための設定機能も豊富に揃っている。最大10台まで同時接続でき、ノーログポリシーは複数回の第三者機関による監査済み。速度の問題で悩んでいる人が乗り換えて「こんなに変わるのか」と感じるVPNだ。30日間の返金保証があるので、まず実際に速度を計測して比べてほしい。
NordVPN[公式サイト]【コスパ重視の速度改善に】Surfshark|WireGuard対応×台数無制限で全デバイスの速度を改善
「VPNの速度を改善したい、でも費用はできるだけ抑えたい」という人にはSurfsharkが向いている。WireGuardプロトコルに対応していて、速度の面でも実用上まったく問題ないレベルの品質を持っている。実測で950Mbps超を記録した事例もあり、速度という点でも大手VPNに劣らない。
同時接続台数が無制限なので、スマホもPCもタブレットもすべてに入れて速度を改善できる。「スマホは速くなったのにPCはまだ遅い」という状況にならず、全デバイスをまとめてアップグレードできる。長期プランの月額換算は大手VPNの中でも最安水準で、速度の改善とコスト削減を同時に達成できる可能性がある。スプリットトンネリング・キルスイッチも対応。30日間の返金保証あり。
SurfShark[公式サイト]【安定性重視の速度改善に】ExpressVPN|Lightwayで遠距離サーバーでも速度が落ちにくい
「特に海外サーバーに繋いだときの速度低下が気になる」「接続が不安定で速度にムラがある」という人にはExpressVPNが向いている。独自プロトコル「Lightway」は速度と安定性を高いレベルで両立していて、遠距離サーバー(北米・欧州)への接続でも速度低下が少ないことで評価が高い。
「接続が安定している」という特性は、速度のムラが少ないということでもある。NordVPNとほぼ互角の速度を持ちながら、接続安定性という点ではExpressVPNが一歩上という評価がある。「たまに速くなったり遅くなったりする」という不安定さに悩んでいる人には特に向いている。24時間対応の日本語ライブサポートも、設定で詰まったときに頼れる安心感だ。30日間の返金保証あり。
ExpressVPN[公式サイト]3サービスの速度改善効果比較表
| 項目 | NordVPN | Surfshark | ExpressVPN |
|---|---|---|---|
| 採用プロトコル | NordLynx(WireGuard系) | WireGuard | Lightway(独自) |
| 速度低下率の目安 | ◎ 約3〜10% | ○ 約10〜20% | ◎ 約10〜15% |
| サーバー数(混雑分散) | ◎ 6,000台以上 | ○ 3,200台以上 | ○ 3,000台以上 |
| 遠距離サーバー速度 | ◎ 安定して速い | ○ 安定 | ◎ 特に強い |
| 接続安定性(速度ムラ) | ◎ | ○ | ◎ 業界トップ |
| スプリットトンネリング | ◎ 対応 | ◎ 対応 | ◎ 対応 |
| 同時接続台数 | 10台 | ◎ 無制限 | 8台 |
| 価格帯(長期プラン) | ○ 中程度 | ◎ 最安水準 | △ やや高め |
| 返金保証 | ◎ 30日間 | ◎ 30日間 | ◎ 30日間 |
| こんな人に特におすすめ | 速度最優先・夜の混雑に悩む人 | コスパ重視・全デバイス改善したい人 | 海外サーバー・速度ムラに悩む人 |
よくある質問
Q. VPNをオフにすると速いのに、オンにすると遅くなる。これは正常?
VPNオン・オフで速度差が出ること自体は正常だが、問題は「どのくらい差があるか」だ。品質の高いVPNなら速度低下は10〜20%程度で、体感的にはほとんど気にならないレベルになるはずだ。動画が止まる・ページが重い・ゲームのpingが跳ね上がるほどの遅さは正常ではなく、原因があって改善できることがほとんどだ。
Q. プロトコルを変えるとセキュリティは下がらない?
WireGuard・NordLynx・Lightwayはいずれも高いセキュリティを維持しながら速度を最適化したプロトコルだ。OpenVPNからこれらに変えることで速度は上がるが、セキュリティが大きく下がるということはない。ただし「軽量プロトコルほどセキュリティが若干劣る」というトレードオフは存在する。一般的なVPN利用の範囲内では気にしなくていいレベルだ。
Q. 速度計測はどうやってすればいい?
「Speedtest.net」または「Fast.com」にアクセスして計測ボタンを押すだけだ。まずVPNをオフにして計測(基準値)、次にVPNをオンにして計測(現状)、改善策を試した後に再度計測(改善後)という流れで数値を比較しよう。計測する時間帯・デバイス・接続方法(Wi-Fi・有線)を統一すると、より正確な比較ができる。
Q. 無料VPNを使っているが、遅すぎる。有料に変えると本当に改善する?
無料VPNからNordVPN・Surfshark・ExpressVPNのような大手有料VPNへの乗り換えで速度が大幅に改善するケースは非常に多い。無料VPNはサーバー数が少なく・無料ユーザーに帯域制限がかかり・メンテナンスが行き届かないことが多い。いずれも30日間の返金保証があるので、試してみて改善しなければ全額返金できる。
Q. スプリットトンネリングの設定はどこでできる?
NordVPN・Surfshark・ExpressVPNのいずれも、アプリの設定画面に「スプリットトンネリング」または「除外するアプリ」という項目がある。VPN経由にしたいアプリ・除外したいアプリを個別に指定できる。「動画配信はVPN経由、ゲームは通常回線」などの使い分けが設定画面から数タップで完了する。
まとめ:VPNが遅いのは原因があって、ほとんどは改善できる
VPNが遅いという問題は「VPNとはそういうものだ」と諦めるのではなく、原因を特定して対処することで改善できることがほとんどだ。
まずサーバーを変える・プロトコルをWireGuard系に変えるという2つの対策を試してほしい。この2つだけで解決するケースが最も多い。それでも改善しない場合は時間帯変更・再起動・スプリットトンネリングと順番に試していこう。
すべての改善策を試しても速度が満足できるレベルにならない場合は、VPN自体の品質が問題の根本原因だ。速度最優先ならNordVPN、コスパと速度のバランスならSurfshark、海外サーバーや接続の安定性を重視するならExpressVPNを試してみてほしい。いずれも30日間の返金保証があるので、今のVPNとの速度を比べてから判断できる。
「VPNが遅い」というストレスから解放される経験は、乗り換えてから初めてわかる変化だ。ぜひ試してみてほしい。
※本記事で紹介しているVPNサービスの速度・仕様・料金は変更される可能性があります。速度は使用環境・接続サーバー・時間帯・デバイスのスペックによって大きく変動します。最終的なサービス選択はご自身の判断でお願いします。


コメント